前回の記事で岳南電車に乗り、終点の吉原でJR東海道線に乗り換える。橋上駅舎となっているJRの改札口を抜けると、こんな風景が広がっていた。
吉原は紙の町だ。岳南電車の沿線もそうだったが、大きな製紙工場がいくつかある。前方に見えるのもそのひとつだ。
工場には申し訳ないが、最初は「これは果たして正常な状態なのか!?」「この工場、やってんの!?」と思ってしまった。
もちろん「やっている」のだ。
現役の、製紙工場だ。
電車は上りも下りもさっき行ってしまって、次が来るまで15分ほど。降りてきた人は改札を出て、三々五々にどこかへ行ってしまい、通路には私しかいない。
人気(ひとけ)のない静かな駅の周辺は、使い込まれたプラントから漂う迫力に支配されていた。