スクーターに乗っているときにふと、セルモーターをアシスト力に使ったら、パワフルになったり、もしくは少し燃費がよくなったりしないかな——などと妄想したことがありました。
ホンダが、それをやってしまった!
ホンダのスクーター「PCX」(125cc)および「PCX150」は2018年4月にモデルチェンジしたばかりですが、そのバリエーションとして「PCX HYBRID」が追加されました。
PCX HYBRIDはその名のとおり、量産二輪車では世界初のハイブリッドシステムを搭載しています。
エンジンの始動や発電を担っている「ACGスターター」が、走行中にエンジンへのアシストを行えるようにしたものです。そのエネルギー源となる、高出力のリチウムイオンバッテリーも搭載されています。
アシストは常時効いているわけではなく、ニュースリリースによれば『スロットル操作にともなうアシスト開始から、約4秒間作動』となっています。
スペックを見ますと、最高出力はエンジンの9.0kW(12PS)/8,500rpmに対して、モーターが1.4kW(1.9PS)/3,000rpmと、数値だけ見るとさほど大きなものとは思えません。しかし最大トルクはエンジンが12N・m(1.2kgf・m)/5,000rpm、モーターが4.3N・m(0.44kgf・m)/3,000rpm。これなら出足の鋭さは期待できます。
ハイブリッドによって、「燃費を悪化させることなく俊敏さを手に入れた」といったところでしょうか。
いつかヤマハ・TRICITYが欲しいと思っているのですが、ホンダ・PCX HYBRIDもかなり気になる!
発売は、2018年9月14日。受注生産車で、「Honda 二輪EV取扱店」にて取り扱いとなります。
情報源: Honda | 二輪車用ハイブリッドシステムを採用し、さらなる走りの楽しさを追求した 原付二種スクーター「PCX HYBRID」を発売
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。クロスバイクと小田急ロマンスカーが好き。