明治通りと新目白通りが交わる「高戸橋」交差点。
早稲田方面から新目白通りの中央をやってきた都電荒川線はここで右折して、明治通りに添い鬼子母神前へと坂を登る。
線路の中に「適度に」雑草が生えているこの感じが、なんだか落ち着く。
この写真を撮った時は、まだ7000形が現役だった。
むかし保育社のカラーブックスから『おもいでの都電』という本が出ていて、確かそれで読んだのだと思うが、都電が交差点と通るときは車体の側面がよく見えるので、当時の都電好きはその様を「腹を見せる」と呼んでいた、らしい。
肝心の本が行方不明なので、おぼろげな記憶でしかないが。
『おもいでの都電』には戦前の江戸っ子の言葉遊びなども書かれていて、もう一度読み直してみたいと思っているのだけれど。
須貝 弦(すがい・げん):1975年東京都新宿区生まれ、川崎市麻生区在住。雑誌原稿の編集・取材・執筆の他、企業Webサイトやオフィシャルブログの制作にも携わる。クロスバイクと小田急ロマンスカーが好き。